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福岡県獣医師会の活動内容

(公社)福岡県獣医師会(以下県獣医師会)は下記の様な活動を中心に行っております。
各活動内容をクリックすると詳細がご覧頂けます。

学術研修・講習会・地区大会・学会の開催

県獣医師では、会員の知識・技術の向上をめざし三部会(産業動物部会、小動物部会及び公衆衛生部会)に分けて学術研修を実施するとともに、関係機関、団体と連携し講演会、講習会を開催しています。
  • 日本獣医師会の委託を受けての研修会、講習会の開催
  • 日本獣医三学会(九州)への参加による学術研鑽
  • 九州地区獣医師連合会及び関係団体等が開催する研修、講習会への参加
  • 県獣医師会三部会による研修・講習会の開催

食品衛生

今、「食の安全・安心」に対する関心が非常に高まっています。

大型食中毒、牛海綿状脳症(BSE)、食品の偽装表示、薬物混入など食品に関わる多くの問題が次から次と発生し、私達にとって「食の安全・安心」は生命や健康に関わる重大な関心事となっています。

私達が日常、口にしている多種多様な食品、その食品の安全と安心を確保するためには、原料の生産から食品の製造・加工、流通・販売、消費に至るそれぞれの過程に携わる者が、自らの果たすべき責任と役割を認識し、関係者相互理解と協力のもと、適切な安全対策を食品供給行程の各段階において的確に講じることが大切であり、これらにおいて多くの獣医師が携わっています。

まず、生産段階では、牛・豚・鶏など家畜の衛生管理に関わり、ついで食肉となる段階では法律で義務づけられている1頭1羽ごとの厳重な検査を獣医師であると畜検査員や食鳥検査員が行っています。
この検査の際には、牛海綿状脳症(BSE)や残留抗菌性物質などの検査も実施しています。

また、肉以外にも、牛乳・魚介類・野菜果実、さらに加工食品やレストランでの料理に至るまで、獣医師・薬剤師などの職種の食品衛生監視員が、食品衛生法という法律に基づき検査や食品取り扱いについての監視指導を常時行っています。

このように獣医師は、食品の生産から消費に至るまでの各過程の中で検査、管理、監督を行い、より安全で安心な食品が食卓へ届けられるようにと、とても重要な仕事を担っています。

畜産振興

福岡県は、九州でも熊本県に次いで酪農が盛んであり、特に久留米市、前原市、朝倉市、福岡市で多くの乳用牛が飼養されています。

また、宗像市、朝倉市等では肉用牛が、前原市、上陽町、田川市では豚が多く飼養されています。
さらに、県の銘柄として定着した「はかた地どり」・「はかた一番どり」や養蜂など、全国でも有数の畜産地域であり、これらの畜産振興に多くの獣医師が携わっています。

このような畜産振興を目的として働く獣医師は産業動物獣医師と呼ばれ、このうち、診療獣医師は牛、山羊、羊、豚、鶏などの家畜の健康管理及び病気の治療、家畜保健衛生所の獣医師は蜜蜂を含めた家畜の感染症の監視と予防及び動物薬の適切使用の指導、研究部門の獣医師は家畜の生産性向上を目的に働いています。
これら多くの獣医師が、県獣医師会に所属し産業動物部会として結集し、畜産の振興及び安全で安心な畜産物を提供すべく活動しています。

毎年、症例検討会において日々の診療や活動を通じての知見や工夫を報告し、さらに、日本獣医師会九州地区大会において学術発表を行っています。

また、産業動物獣医技術講習会を開催し、県内外から多くの有識者を招いて、畜産をとりまく最新の状況及び畜産技術を学んでいます。
なお、これらのことを福岡県獣医師会報や産業動物部会報に報告しています。

狂犬病予防注射

「狂犬病」とは、狂犬病ウイルスを保有するイヌ、ネコおよびコウモリを含む野生動物に咬まれたり、引っ掻かれたりして起こる病気です。

「狂犬病」は発症すれば、高度な医療が確立した現在でも脳神経を冒され100%死に至る最も恐ろしいウイルス性の人と動物の共通感染症です。
世界保健機関(WHO)によると、いまだに世界各地で、「狂犬病」により毎年3万〜5万人の命が奪われています。

日本での「狂犬病」は、1957 年以降発生していませんでした。
しかし、2006年フィリピン旅行した男性が、現地で狂犬病ウイルスに感染し、帰国後発症し亡くなられました。また、海外から違法に持ち込まれた動物によって、狂犬病が日本国内にもたらされる危険性は大変高いものであり、非常事態としてとらえ危機管理体制を整える必要があります。

また、世界的にみても犬が人への狂犬病の感染源となるケースが圧倒的に多いため、万一この恐い病気が日本に侵入した際、犬に流行することを未然に防ぎ、人への感染も防止するためにはなるべく多くの犬がワクチン予防接種を受けておくことが重要となります。

日本では、狂犬病予防法によって、生後3ヶ月以上の犬を飼う場合は、一生に一度の登録と年に一度の予防接種が義務付けられています。
皆さんがお飼いになっているそれぞれの犬に予防接種をすることが、流行防止につながります。
毎年一回(4月〜6月)の予防注射は犬を飼われる方、愛犬家の努めといえます。

県獣医師会では、県及び市町村と協力して、獣医師を各集合注射会場に派遣し、飼い主の利便性を考慮すると同時に、予防注射の接種率向上に努めています。
なお、集合注射を受けなかった場合は、県獣医師会の指定動物病院で予防注射を受けることもできます。

動物愛護推進

少子高齢化・核家族化が進む中、動物に心の安らぎや癒しを求める人が増加し、動物に対する考え方が従来のペットから家族の一員としての、いわゆる「伴侶動物(コンパニオンアニマル)」へと変化してきています。

今、人と動物たちが、共生できる社会の実現が求められています。
動物に親しみ、動物を慈しむ行為を通して「いのち」の大切さ、かけがえのなさを感じとって欲しい。
こんな願いをこめて、獣医師は動物愛護思想の普及と啓発のための多くの活動を積極的に推進しています。

また、動物との正しいつきあい方、適正飼養に関する相談も行っています。
さらに老人ホームなどの施設でのコンパニオン・アニマルとの触れ合いといった人と動物の絆を基にした社会福祉活動(AAA:動物介在活動、AAT:動物介在療法)に努めているのも獣医師です。
なお、ペットショップなど動物取扱業の営業施設や飼育許可を必要とする危険な動物(特定動物)の飼養施設への立入検査などを行い、動物が適切に取り扱われるよう指導もしています。

動物を「命あるもの」として認識を深め、人と動物が共生できる社会の実現を目指し、多方面にわたり「ふれあい教室」などいろいろな事業を積極的に実施しています。

平成14年2月、福岡県動物愛護推進協議会が設置され、県下10ヵ所の協議会支部を中心とし、人と動物が共生できる社会作りを進めていくため、地域に密着した動物愛護の普及啓発活動をしています。
獣医師会は協議会メンバーとして、また、獣医師も動物愛護推進員の一員として、動物愛護の普及啓発に努めています。
福岡県や動物愛護団体と一緒に毎年、動物愛護週間(9月20日〜26日)には、県内各地で動物愛護の普及活動の一環としてフェスティバルを開催しています。

→福岡県動物愛護推進協議会ホームページ

野生動物保護支援

福岡県は、北海道、知床のような世界自然遺産に指定されるような大自然はありません。
また、沖縄県のヤンバルクイナ、イリオモテヤマネコや長崎県のツシマヤマネコのような絶滅が危惧されるような希少動物もいませんが、人間の生活の間近に数多くの野生動物が生息しています。
また、渡り鳥の飛来地として日本でも有数な干潟が残っています。

しかし、次第に山林の開発、里山、里地の減少、道路の拡充等により彼らの生存と生活環境が年々狭められています。

野生動物は、私たちに安らぎと潤いを与えてくれています。
反面、農作物被害や人間に危害を加えることもあり保護と管理、そして外来種の対策を含めて生態系を守り、生物の多様性を保持していくために野生動物と人間の共生と共存という課題を獣医師会として、県民の皆さんの協力を頂きながら解決して行かなければなりません。

福岡県では、県内6ヶ所に傷病野生鳥獣医療所を設置しています。
事故や病気等の野生動物を治療し回復したら野生復帰をさせるために県が委託している施設です。

しかし、もっと高度な治療とリハビリ施設もある県営の保護センターの設立が望まれています。
傷ついた野生動物を保護されたら、お近くの動物病院か保健福祉環境事務所に相談してください。

学校飼育動物支援

日本の小学校や幼稚園でウサギやチャボなどの動物が飼われているのはなぜでしょう?

少年犯罪が増加し、凶悪化、低年齢化している中、文部科学省は学習指導要領の中で「継続的に動物を飼育したり、植物を栽培すること」を重視し、学校で飼われている動物を通じての飼育体験は子どもたちの心の成長に大きな役割を果たすとしています。

また、人と動物の関係の研究でも、動物を飼育することによる人への好影響が科学的に証明されてきています。
これは子どもたちの心身の発達にも動物は欠くことができないものだということでしょう。物言わぬ動物を飼育するには、相手を思いやり、気遣う心がなければできません。

しかし、ペットブームといわれて久しいですが、子育て真っ最中の家庭での動物飼育はけして多くはないようです。
これらを踏まえ、県獣医師会の学校飼育動物支援活動は、子どもたちと学校飼育動物の健康を守り、子どもの心の発達と教育を支援するために福岡県教育委員会や地域の学校、園と協力して行われてきました。

私たちは、学校で飼育されている動物たちが、先生方や子どもたちに安心してかわいがってもらえるように、子どもたちの学習や心の発達の役に立てるように、動物の専門家としてこれからも支援を惜しみません。
学校で飼育されている動物について少しでも疑問や質問をお持ちの方は、気軽に獣医師会に相談してください。
生活科での動物ふれあい授業、道徳や総合的な学習の時間などのゲストティーチャー、飼育係への助言、担当の先生方への助言等、近くの獣医師を紹介し、派遣いたします。

連絡先:県獣医師会事務局 
TEL 092-751-4749

補助犬診療

身体障害者補助犬(以下、補助犬)とは、「盲導犬」「介 助犬」「聴導犬」のことをいいます。

盲導犬は視覚障害者の方にとって安全な歩行をサポートし、介助犬は肢体不自由者の手足となり日常生活における動作の補助をします。また、聴導犬は聴覚障害者のために音を聞き分け情報を伝えたり、音源に誘導したりします。

これらの補助犬を1頭育てあげるのには、沢山の費用がかかると言われており、その費用のほとんどは、皆様からの善意の募金で賄われ、また多くのボランティアの方々によって支えられています。
県獣医師会では、公益社団法人 九州盲導犬協会と特定非営利活動法人 九州補助犬協会からの特別措置の要請を受け、身体障害者 補助犬支援事業を実施しています。
対象犬は、公益社団法人 九州盲導犬協会が県下で貸与している実働犬及び同協会訓 練センターの飼育犬で併せて80〜100頭、および 特定非営利活動法人 九州補助犬協会の10〜20頭。
事業内容は、犬フイラリア症予防薬を5〜11月に毎月1 回の投与と犬混合ワクチンの年1回の接種です。 
医薬品は、メーカーや販売業者から無償提供を受け、動物病院が無償で投薬しており、補助犬育成等のための側面的な支援を行っています。

【関係リンク】
公益財団法人 九州盲導犬協会 http://www.fgda.or.jp/
特定非営利活動法人 九州補助犬協会 http://www.hojo.or.jp/

マイクロチップによる動物登録推進

マイクロチップ(以下MC)は動物がいなくなったとき(迷子)や地震等の大災害の際には、動物と飼い主を結びつける確実な絆となります。

また、海外渡航時には各種予防注射と同時にMC等の個体識別が義務付けられています。 MCは、直径2mm×長さ12mmの円筒形のガラスのカプセルで包まれた小さな電子標識器具(ICチップ)で15桁の登録番号が記録されており、これが、その動物の名札番号となります。

MCは、動物病院で獣医師に注入してもらいますが、注入されたMCは専用の読み取り器(リーダー)で番号を読み取り、その番号から飼い主が判明します。

MCを注入した動物とその飼い主のデータはデータベースに登録され、動物ID普及推進会議(AIPO)のセンターで管理され、ここに照会することによって即座に飼い主に連絡をとることができます。

県獣医師会では、MCによる動物登録を推進しており、現在福岡県内の動物病院の半数でリーダーが備えられ、本県では毎年400頭を超える動物がMCの注入を受けています。

なお、費用はデータの登録料を含めて5,000円程度で登録が受けられます。

犬猫の過剰繁殖対策

わが国では、多くのペットが飼育されていますが、なかでも犬と猫は人々に親しまれ、最も多く飼育されてきました。

特に近年は都市化、少子化、高齢化が進み、ペットを飼う人は益々増加する傾向にあります。 しかし、その一方でわが国では年間30万頭にも及ぶ犬と猫が放棄され、処分されています。

福岡県においても平成19年度には、年間約12,000頭の犬と猫が処分されており、全国ワースト1に数年間ランキングされていました。
このため県獣医師会では、平成22年に犬、猫の過剰繁殖問題対策委員会を設置して検討を重ねまいりました。

処分されている犬や猫のうち、犬では45%、猫では75%が生後3ヶ月未満の子犬や子猫であったため、犬や猫が無秩序に増える原因を列挙して、その一つ一つに対策を立てることにしました。
この中で過剰繁殖問題を解決する最も有効な手段は「不妊去勢手術を普及させることである」としています。

県獣医師会では、平成22年から犬猫の不妊・去勢手術の支援事業や映画上映会、パンプレットの配布等による啓発活動を実施しています。

これからも機会を設けて処分される犬、猫の減少を願って活動を継続して参りたいと存じます。

共通感染症対策

人と動物に共通する感染症(Zoonosis ズーノーシス)は、動物サイドでは「人獣共通感染症」や人医療では「動物由来感染症」と表現されていることが多い。

本県では平成25年12月に、医師会と獣医師会が学術分野における協定を締結し、狂犬病を始めとする人と動物に共通する感染症対策について連携をしながら調査・訓練、そしてシンポジウム等を行政の理解を得て、事業実施しています。

  • 国内で発生のみられる主な共通感染症 17種
  • 国内での発生が心配されている共通感染症2種(狂犬病、高病原性鳥インフルエンザ)
動物群 共通感染症の人に対する危険性
危険性が高い 要注意
イヌ エキノコックス症 イヌブルセラ症
犬糸状虫症
ネコ   トキソプラズマ症
イヌ・ネコ 狂犬病
Q熱
レプトスピラ症
エルシニア症
カンピロバクター症
サルモネラ症
猫ひっかき病
パスツレラ症
皮膚糸状菌症
イヌ・ネコ回虫症
ウリザネ条虫症
疥癬
その他の哺乳類
(ハムスター・リス・ウサギ・フェレット)
  エルシニア症
サルモネラ症
皮膚糸状菌症
鳥類(インコ、ブンチョウ・ニワトリ・ウズラ) 高病原性鳥インフルエンザ
オウム病
カンピロバクター症
クリプトコックス症
サルモネラ症
爬虫類(カメ)   サルモネラ症
6種 13種
よみもの
狂犬病について(PDF) トキソプラズマ症について(PDF)
高病原性鳥インフルエンザ(PDF) Q熱(PDF)

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